弁護士Q&A


  本ページでは,日常的なトラブルへの対処方法をQ&Aの形で紹介しています。

 なお,本ページの内容は,当事務所の藤原弁護士が受けた取材と,それに対する回答を

 元に作成しております。

 掲載雑誌 : BIG tomorrow(平成18年5月号。青春出版社)


Q1 「必ず儲かる」と言われた先物取引で大損!責任とってくれる?

A   消費者契約法で損害は取り戻せる。

   「必ず儲かる」と断定した営業行為そのものが違法,禁止されています。

    先物取引では,最初に証拠金を支払ってその範囲内で取引を始めます。

    契約を取り消すと,支払った証拠金を取り戻せるので,実害は回復できます。


Q2 FXに挑戦して大儲け。もう解約したいが,業者がそれに応じない。

A  消費生活センターに勧告してもらう。

   FXは,株や先物と違い,取引する市場が存在しません。よって,市場のルール,

   明確な規制もありません。個人と業者は相対で取引し,そのルールは業者によって

   微妙に異なります。原則,解約は可能ですが,契約書類を確認してみる必要もあります。

   どうしても解約に応じない場合は,最寄りの消費生活センターへ相談。

   悪質な業者でなければ,センターからの勧告で解約できるはずです。


Q3 ネットショップで個人情報が漏れ,金融業者から自宅に勧誘電話が殺到…

A  精神的な苦痛での慰謝料請求は困難。

   個人情報の流出により具体的な損害を被れば損害賠償請求が出来ますが,

   精神的な苦痛だけでの慰謝料請求は認められにくいのが実情です。


Q4 「うちの会社の株は上がるよ」と裏情報を聞いて友人の会社に投資。これってインサイダー?

A  どのような具体的事実・信頼性のある情報だったかによりますが,この程度なら自己責任の範疇。

   インサイダー取引は,新商品の発売など職務上知った情報を漏洩した場合に適用されます。


Q5 ネット証券のサーバーがダウンし,売り時を逃して大損。補償してくれる?

A  約款を確認。損害賠償請求は難しい。

   証券会社では,会社により差異はあるようですが,そうした場合には,

   電話での注文などに代替してもらうなどして対応しているようです。

   こうした事態に遭遇したら,まずは証券会社に電話をして,

   どのようなフォローを受けられるか確認して下さい。


Q6 上場する約束で未公開株を買ったが,いまだ公開せず,お金も返してくれない。どうすれば?

A  詐欺行為で損害賠償請求できる。

   上場しない=詐欺行為になりますから,損害賠償請求が出来ます。

   ただし,未公開株を買った先が,未登録業者だと問題です。

   未登録業者による未公開株の売買そのものが違法ですし,あやしい業者が多い。

   仮に損害賠償請求をしても,行方をくらませていたり,既にお金を使ってしまったりで,

   取り返せる可能性は低いでしょう。

   なお,未公開株の株主(個人)からその株を買うこと自体は違法ではありません。


Q7 違法行為が発覚したライブドア株で大損。法律違反だから,補償してくれる?

A  基本は自己責任。補償の可能性も。

   ライブドアの場合,有価証券報告書の内容に嘘があると明るみに。

   虚偽の告知を信じて損害を被ったとして,損害賠償請求できる可能性も。


Q8 借りていたレンタルビデオの延滞料金が10万円に!払うべき?

A  条件付きで2万円程度で決着。

   延滞料金が10万円になるまで連絡がないなら,自分と店側の双方に落ち度があると言えます。

   その場合,ビデオの購入代金相当(2万円程度)を支払うのが妥当。

   店側の連絡を無視していた場合は請求額の支払いもやむなし。


Q9 他人のHPの情報を自分のブログに掲載。これって著作権侵害?

A  小説やエッセイならアウト

   著作権侵害の対象となるのは,小説やエッセイといった人の創意工夫がなされた著作物。

   個人の食べ歩き記事も同様です。一方でイベント紹介など客観的な情報なら,

   自分のブログに転載しても問題ありません。


Q10 交通違反の反則金,ずっと払わないでいるとどうなる?

A  逮捕・勾留されて前科者に。

   最悪の場合,逮捕・勾留されます。法律上,反則金は行政罰で逮捕できませんが,

   警察本部長名義の支払い通告の通知まで無視すると刑事罰となり,

   逮捕されてブタ箱にはいることに。そうなれば,前科者です。


Q11 不祥事続きのNHKに,受信料なんか払いたくない。通用するの?

A  いずれは給与の差押えも!?

   日本放送協会法上,テレビがあればNHKと受信契約を結ぶことが義務となるので,

   支払いは回避できません。現在,検討中の強制執行が実現すれば,

   不払い分の受信料を給与の差押えで徴収される事態に。


Q12 会社が突然倒産。「給与は払えない」と社長。どうにかならない?

A  国が給与を立て替え払いしてくれる。

   給与の場合,労働者福祉機構というところで立替払いしてくれます。

   所定の手続は,労働基準監督署で早急に行うこと。未払賃金が20万円なら,

   その8割の16万円を会社に変わって国が負担してくれるのです。


Q13 月極駐車場の無断駐車がバレ,地主が10万円請求。納得できない!

A  罰金10万円が1800円にダウン。

   不法占拠の違法行為なので支払義務あり。

   ただし,金額はその土地の駐車料金の相場を元に算出されます。3時間無断駐車し,

   その土地の駐車料金の相場が1時間600円なら,1800円は支払わないといけない。


Q14 クリーニング屋に出した洋服が型くずれ。弁償してもらえる?

A  責任が立証できず弁償は難しい。

   クリーニング屋の店頭には,責任を負えないケースとして免責事項が掲げられています。

   型くずれが適用外としても,クリーニング技術や素材の問題など原因究明も困難。

   弁償を要求するのは難しいでしょう。


Q15 ネットで買い物した品が安っぽくて気にくわない。返品できるの?

A  返品ダメの記載の有無が分かれ道。

   クーリングオフ制度がないネット通販では,基本的に返品できません。

   ただし,業者はその旨をHPに明記する必要があり,記述なく未使用の商品なら,

   受け取り後8日以内の返品を了承する業者が多いようです。